ワールドカップ、夢のあと
今朝も昨日、観戦したワールドカップの記憶が
時々、頭に浮かんだ・・・。 女子決勝、慌ただしいオブザベーションのあと最初に登場したのは、 Gros Natalija、バランシーな薄かぶりから徐々に被りのきつくなるパターンを 驚くほどゆったりとしたペースで登り続ける。 核心か?と思われたルーフ内を行きつ戻りつするムーブも同じようなペースで 登り続けて、残すは、1/3程度。体勢が真横になるようなクロスムーブから 左カンテへ。 大きく肩で息をして、大レストに入る。 目の前の張りぼてに付いたホールドに目を走らせるが、なかなか手を出そうとはしない。 ここがいよいよ核心か? レストを繰り返しては、何度か手を出すが躊躇している様子、 そしてついにムーブを固め、動き出すが保持しきれずフォール。 大きな弧を描いて伸びやかな体がスローモーションのように落ちていった。 2番手は、Kim Ja-In 。小柄だが力強い登り。 グングン高度を稼いでいくが、ルーフのトラバースに入るところでホールドに 迷うような仕草を見せたかと思うと不意にストンと落ちてしまった。 テクニカル・インシデント、ホールドが回ってしまったようだ。 規定により休憩の後、再度のトライとなる。 3番手、Anda Villanueva Irati 。 スペインの選手とあってスタミナは抜群?しかし今期の総合成績では現在、14位と奮わない。 だが登り出すとさすが、安定している。 当然ながらどのクライマーもほとんどノーミスで、登り続けていく。 そして、いよいよまだ誰も越えたことのない核心部へ。 カンテ部での僅かなレストのあと、迷うことなく一気に突っ込む。 厳しい体勢のせいで体が振られるが、体幹の強さでスタンスをグッと押さえ込んで耐える、 止めた! 観衆の大声援! 落ち着いてヒールフックを決めたあと、厳しいホールドも止め、 さらに手数をのばす。最大の核心部を越え、さらに一手止めるごとに歓声が沸き起こる。 次の一手が止められれば、完登が見えてくる、と思った瞬間、力つきフォール。 この時点で最高到達点をマークした。 4番手、Durif Charlotte、5番手、Sarkany Muriel とも、ほぼ同高度で核心部を 越えることが出来なかった。 6番手、Vidmar Maja 。今期ランキング、2位。 観ているこちらにも期待が高まってくる。 あの核心を越えられるのか? 登りだしたのを確認してからは、こちらの目線は、 すでに核心部に向かっている。 核心部までたどり着くのが待ち遠しい感じだ。 ルーフ内を巧みな足さばきで、体力の消耗をおさえ、ついに核心部へ。 Andaと同じようにあまり長いレストを取らずに、ハリボテの核心へ。 一瞬不安定になるが、すぐに体勢を立て直し、越えてきた!そのあとは、 一気呵成に次々にホールドに食らいついていく。 あっという間に、終了点一手前のホールドを保持。 完登か?! しかし、終了点ホールドは、左側に大きく穴があいたホールド。 一手前のスローピーなホールドは、右側部が保持しづらい様子。 両手保持していた一手前のホールドから右手クロスでゴールを取りに行くが、 左側にあいたポケットには手が届くはずもなく、クロスで出した手は空しく 終了点ホールドを叩くのみで終わった。 その後、7番手、日本チーム唯一の決勝進出者、Kobayashi Yuka 、 8番手、大本命と見られていた Eiter Angela も核心部を越えることが出来ず、 勝利を手にすることは出来なかった。 完登者こそ出なかったが、優劣がすっきりとついたゲームのような気がする。 欲を言えば、Eiter Angela の登りをもう少し観てみたかった。 今回のセットは、彼女のタイプでは無かったようだね。 *******************************************************************
by JIJI_MOUNTAIN
| 2007-10-15 23:16
| Soliloquy
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by JIJI
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■出身地:東京 ■現住所:埼玉 ■年齢:前期高齢者 ■Climbing歴:
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