怪物健在なり
IFSC Climbing Worldcup Bouldering - Innsbruck 終了しましたね。
昨年同様にかなりヤバい感じでしたね。 なぜインスブルックはこうもやばいんでしょうか。 チーフルートセッターは今年も Marc Daviet (FRA)。 見た目、なかなかの伊達男って感じだけど課題も洒落てる。 ちなみに昨年のInnsbruck大会の時にIFSCの公式ページを見たら ボルダリング設定グレードは、7C~8A+になっていた。 ふむふむ、7C~8A+ね、、、、なぬっ!! 日本の段級グレードになおすと、二段+~四段やんけっ!w インドアで四段って、、、 でにわかには信じられなくて、ちょいと検索。 すると何年か前のアメリカ大会時のダニエル・ウッズのコメントが見つかった。 今回のグレードはだいたいV12くらいだねえ~、とか言っている。 つうことはやはり四段。。。。 そう言えばダニエルが来日したとき、AKB-Pumpでの調整クライミングで 二段とか三段のテープ課題をキャンパで登ってた、って言う話も聞いたことあるから World cupで四段の課題が出てもおかしくはないってことなんでしょうね、、、 話が逸れちゃったけれど、今年のInnsbruckもすごかったですね。 なんせリードコンペから復活するのかな、って思っていたオンドラ君が ボルダリングでいきなり登場して、こんなのちょろいっす的な感じで キリアンやドミトリーの世界チャンプたちが苦労しまくっている課題を一、二撃で さっさと片付けて行っちゃうんですから。 異次元の強さってのはこういうのを言うんでしょうね。 この人を越えられる人って出てくるのかね? 保持力があって持久力があって、身長、リーチに恵まれていて柔軟性もある。って 弱点ないやんけ!ww もし弱点があるとすれば、若さからくる過信や油断なのかな?とも思うけど、 誰も為しえていないような超高難度課題を次々と完登する精神力を考えるとそれも ないんだろうなあ。 準決勝の登りからみても、こりゃあオンドラ君がよほどのミスでもしない限り、 誰も太刀打ちできんわ、間違いなく優勝だろう~。( ´Д`)=3 って感じでした。 しかしまあ、オンドラ君がどの課題もサラッと登っちゃうから、準決勝課題は易しめなのかな? と思いながら観ていると、あとから出てくる人たちがまったく歯が立たなかったりするわけで、 オンドラ君どんだけ強いんだって感じでしたw 決勝課題もオンドラ君だけはスイスイとまたしても、ちょろいっす~的な感じで たんたんと落としていくし、アテンプト数も少ない。 まずは第一課題。 ボテスタートから隣のボテに飛び移って、サイドについたホールドを 一瞬保持してからのデカボテへのダブルダイノ。 もうこのあたりの課題は、日頃からの練習って訳にはいかないので、 神経系が研ぎ澄まされていないと対処できない感じ。 みんなが何度もちょい飛びからのダイノをしくじって苦戦する中、オンドラ君だけは ダイノせずにスタティックで一撃! 解説者もアンビリーバブル!!を連発ww 隣で女子第一課題をトライしていたメリッサが、ん?もう登っちゃったの?! って感じであきれて見ていたのが印象的でした。 この人、表情豊かで面白いですね。 この課題で印象に残ったのが、ロシアのラスタム。 もともと異常な指力の人だけど、この課題のときになんと、課題番号(M1)と記してある プレートの縁をアンダー保ち!www まったく、ワールドカップクライマーの保持力はおかしすぎですw で、これってルール上はOKなの?って思ってみていたけど、特にお咎めなし。 続く第二課題は狭苦しそうな出だしから球体ボテの中間部に取り付けられたホールドに ピョンと跳んでからのマントリング、からのどこもききそうにないお椀型ホールドを止めて さらに似た形状のゴール取り。 これも最初の核心の球体面についたホールド取りにみんなが大苦戦する中、 オンドラ君だけは体幹と引きつけでスタティック保持。。 で、ドミトリーやラスタムも苦戦した上部はいかに?って固唾を呑んで見ていたら これまた、なんかありました?風に普通に完登w この課題も楽々一撃。 これでオンドラ君の優勝は決まったな、、と感嘆しつつの第三課題。 が、ここで波乱が。 見た感じから他の課題と比べれば楽勝そうに見えた課題でオンドラ君、まさかのスリップ連発! 本人もしきりにソールをゴシゴシとこすっている。 しかしオンドラ君はなんでボルダリングコンペの時はスピードスターばかりなんだろ? 外岩のボルダー課題の時はフューチュラを履いているのにね。 で、かなり神経質になりつつ足をさばいて完登。 このスリップでのアテンプト数はちょっと痛かった。 そしていよいよ問題の第四課題。 他のクライマーが次々と一撃するなかオンドラ君登場。 課題の難易度から見ても一撃できるはず。 そしてこれを一撃すれば優勝は間違いなし。 おそらく課題を見たときから当人も優勝を確信していたんじゃないのかなあ。 で、スタート。ボテについたジブに親指を絡ませながらのクロスマッチ。 やはり楽勝みたいだなあ、と思ってみていると突然、動きを止めて、後ろを振り返っている? なにごと?と見ていると、ジャッジがやってきてスタートのスタンスあたりを 指さしているし、オンドラ君は気色ばんだ表情を浮かべている。 どうやら公式ルールで定められているスタート時には指定されたホールドに両足を接する、 ってのが出来ていなかったみたい。 で、ワタシも動画をもどして見直してみたら、スタートした瞬間だけ右足が指定されている ボテに触れていないようにも見える。 そしてキリアンはこの課題を一撃し、アテンプト差により優勝を決めた。 大会終了後、海外のブログなどを読んでみてもこのことが話題になっているみたい。 たしかにあれだけ圧倒的な力の差があったオンドラ君に肩入れしたい気持ちも 分かるけれどルールはルール、仕方のないことですよね。 やはり準決勝の時に感じた、弱点があるとすれば若さなのかなあ?ってのが なんとなく当たってしまったような。。 その点、キリアンはオンドラ君との圧倒的な力の差、アテンプト数差を 我慢のクライミングで耐え、最後まで集中力を切らさなかった。 さすが老獪な王者って感じでした。 今回は解説もなかなか面白かった。 準決勝の解説の時、シャウナが手こずった課題を完登したあとに怒ったような表情を見せたら 怒った顔もいいね~、みたいな事言ってたりw そしてシャウナは、グリンデルワルドに続き、また表彰台の真ん中へ!2連勝! この人どんな課題にも対応できちゃうし、どんどん強くなってる。 いやしかし、ワールドカップ、ドラマが溢れておりますね! 残りの大会も超楽しみでやんすよ~。 ****************************************************************
by JIJI_MOUNTAIN
| 2014-05-18 23:27
| Soliloquy
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■出身地:東京 ■現住所:埼玉 ■年齢:前期高齢者 ■Climbing歴:
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